NRTLとNFPA79

ULはメジャーなNRTLのひとつ

アメリカの認証機関は、NRTL(National Recognized Testing Laboratories:米国国家認証試験機関)と呼ばれており、ULはメジャーなNRTLのひとつです。そのため、一般的に「EUはCEマーキング、アメリカはUL認証」というように、CEとULを同等にみる傾向があります。
しかし、アメリカはUL認証などのNRTL認証を取得しなくても、各州法が定める規格の要求を満たしていれば、産業機械を輸出してよいとされています。
 
例えば、産業機械に関しては、ほぼ全ての州で電気安全規格の「NFPA79」を採用しています。産業機械の稼働までに「NFPA79」に適合させる義務がありますが、認証を取得する必要はありません。これはCEと同じ考え方ですが、CEと異なるのは、監査員が不定期に工場を監査するという点です。監査で不適合となった場合は、その産業機械の稼働停止を命じられることもあります。実際に、NFPA79への適合が法的義務であると認識していなかったメーカーが、監査を受けNFPA79不適合と指摘され改善まで稼働停止となったケースもあります。
 

NFPA79を満たすにはNRTL認証の部品が必要

NFPA79の要求の多くは「NRTL(National Recognized Testing Laboratories:米国国家認証試験機関)」の認証を受けた部品を使用することです。そのため、部品調達の見直しから始めることも多く、現地にツテがない場合はスピーディーな対応が困難です。
弊社では出荷前に国内の第三者機関からNFPA79の適合認証を取得することを推奨しています。